食や栄養にまつわるあれこれを、徒然なるままに3分で読めるようにまとめる「3分徒然草」。得た知識や食にまつわる考えなど記していきたいと思います。
今日は次世代型ダイエット(食事)といわれるものについて、書いていきたいと思います。
プラネタリーヘルスダイエット
この言葉を聞いたことがありますか?プラネタリーヘルスとは、多様な生物が生かしあう生態系を維持し、人を含めた地球全体の健康を実現することをいいます。そして、それを実現するための食事方法のことをプラネタリーヘルスダイエットといい、次世代型ダイエットとして注目されはじめています。
環境のために、どんなことを意識していますか?
SDGsの言葉をよく耳にしますよね。みなさんは環境のためにどんなことを意識していますか?スーパーではエコバッグ持参をする。マイボトルを持参する。電気自動車に乗り変える、なんていう人もいらっしゃるかもしれません。一人一人が環境に配慮するということが当たり前の世の中になってきましたよね。
しかし、そんな中でも、気軽に実践できにも関わらず、まだみんながあまり取り組んでいないものがあります。しかもそれに取り組むことで削減できる温室効果ガスは、自動車を電気自動車に変えることの10倍、プラスチックをバイオプラスチックにすることの30倍。何だと思いますか?
それは日々の食を少し変えること、それだけなんです。
食と地球環境
190名の専門家らによる国際的なグループが総力を上げて調べ上げた結果、温室効果ガス削減に最もインパクトがあるものは、日々の食事だったそうです。
食肉
食肉による環境負荷は特に甚大です。
- 家畜の飼料確保のための森林伐採
- 農薬や化学肥料の使用による砂漠化
- 家畜由来のメタンガス放出
- 糞尿による水質汚染
- 水の大量使用(ひとつのハンバーガーを作られるのに使用される水は、シャワー3か月分にもなります)
農作物
安定的な大量生産を可能にするために、農薬や除草剤、化学肥料を使用したことなどにより、深刻な生物の多様性低下を招いています。今地質学的には「人類が地球を覆う土に、隕石の衝突並みにダメージを与えた時代」ともいわれるほど、自体は深刻といわれています。
フードマイレージ
自給率の低い日本は特にフードマイレージが先進国の中でダントツに多く、輸送にかかる環境負荷も甚大です。
私たちにできること
食が与える環境へのインパクトが甚大だからこそ、私たちが毎日の食を変えることは大きな力になります。では、どの様に変えればよいのでしょうか?
そこで、プラネタリーヘルスダイエットです。
地球も人も健康にする食事として規定されたプラネタリーヘルスダイエットでは、毎日の食事の摂取量基準を右記の様に推奨されています。野菜300g、果物200g、乳製品250g、赤身肉14g・・・って細かいわ!ってなりますよね。なのでざっくり、カロリーはそのままに、肉は今までの半分、野菜は今までの倍にと言われています。(先進国)
はじめから色々しようとすると、継続が難しくなるので、まずは下記を意識するということから取り組んでみてはいかがでしょうか。
- 食材は住んでいる地域に近いものから選び、なるべくオーガニックなものを
- 野菜をいつもより多めに摂る
- タンパク質は肉を極力減らし(今までの半分)、豆類など植物性に変える
3番について、それではタンパク質が足りず、身体が痩せ細っちゃうよ!と思われる方がいらっしゃる方がいるかもしれませんが、私たちがよく食べている豆腐などの原料である大豆は、畑の肉と言われるほどタンパク質が豊富です。(お米と一緒に食べると、お互いの不足するアミノ酸を補い合って更にGOOD)現にテニス選手のノバク・ジョコビッチやカール・ルイスもベジタリアンですが、ご存知の通り筋肉粒々であれほどの運動量にも耐えられる身体です。
しかも、この様な食事を選択すると、地球環境に良いだけではなく、私たちの健康にもいいのです。(その話はまた別の記事で)まさにwin winですね。
まとめ
「環境問題って耳が痛いんだよなぁ」「好きなもの好きなだけ食べたい!」私はそうですし、そういう方も多いのではないでしょうか。でもふと立ち止まって、自分が選ぶ食材、自分が口にする食べものにどういった背景があるのだろうか?とまずは思いを馳せてみてみませんか。そして、お肉は減らして豆腐や豆、野菜を食べる。食材は住んでる地域により近いものを選ぶ。オーガニックのものを選ぶ。できるところから取り組めば、自分も健康になるし、地球も健康になる。うーん、なんだか素敵なことでじゃないですか!
みなさんも、これを機に一緒に次世代型ダイエット、意識していきませんか。